2007年10月21日
写真とインターネット
前にもここで紹介した記憶がある、こちらの写真サイト(ブログ)が閉鎖となりました。その後、閲覧者を限定する形で再開されているようです。
このサイトは、フランス在住の写真家さんが、主に、娘さんや家族の写真を中心に更新されていたサイトでして、かなり有名なサイトでありました。
私も昔、このサイトをはじめて見た時には、その写真に美しさと、娘ちゃんの可愛らしさに、腰が抜けるほどの衝撃を受けました(その後はあまり見てなかったのですが)。あの有名サイトが閉鎖に追い込まれた理由に、少し考えさせられてしまいました。
間違いがあるといけないので、まずは閉鎖にいたる理由が書かれているエントリへリンク。その理由を要約すると以下の通り。
中国人が上記サイトに公開されていた娘さんの写真を無断で使用し、「自分の娘の成長記録」と偽ったサイトを立ち上げる。それを台湾のメディアが、「現在の中国で、育児がこのように変わってきた」と報道。
私も写真を撮りますし、それをウェブに載せたりもします。もちろん自分の撮影した写真ですから、へんてこりんな写真であっても、その著作権は私にあるわけです。まぁしかし、私自らがウェブに載せるのですから、仮に何かの素材に使われるようなことがあっても(侵害されても)、そもそもまず気づかないし、大きな害がなければいいかなくらいに、軽く思っています。
しかし、今回のは…うーむ。。娘の写真をブログに載せるのも、ちょっと考えたくなりますね。(考えるのおせーよ!と3名くらいから声が聞こえてきそうですが)
今のご時勢、ブログの記事や画像は、私の意志に関係なく、10年、30年、50年、間違いなく残り続けます。私がブログを1年で閉鎖しようが、仮に死んでしまったとしても、ウェブをクローリングしてアーカイブし続けるのロボットによって、記録されています。
事実私が10年も前に釣ったイワナの写真、私の手元にはもう存在しませんし、その写真を載せたウェブページもとっくに存在しないのですが、アーカイブサイトで調べると、すぐに見つかります。その写真と共に、私の文章も全部出てきます。恥ずかしすぎるのでリンクはできませんが。
例えば私の娘の20年後。彼女は容易に自分の生まれた日に父親が書いた文章を見つけられるでしょうし、どんな部屋に住んでいて、いつ引っ越して、いつ寿司屋にいって、いつ風邪をひき、いつ父親が出張に行き、そしてお土産に何を買ってきたか、そんなことも全部わかってしまうんです。
話が脱線してしまいましたので、ここまでー。写真載せてしまえー。
comments
写真については、拙ブログでも取り上げましたが、Frickrでも次のようなことがありました。
http://weblog.shigeo.net/352
僕は「写真の権利は誰にあるか」ということでは、「撮影者に権利はあり、その作品をどうするかは撮影者が決めること」というスタンスですが、閲覧者の「モラル」ということはでは話は別ですね。
なんでも物事はそうですが、悲しいかな現実は大衆化すればモラルは下がるわけです。そればビジネスでもアートでも。
なので、一番懸命な方法は「大衆化させない」ことではないかと最近考えています。あるレベルの価値観や志を共有できない人たちとは交わらないということです。
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